らばQというブログです。面白いので最近よく読んでます。
さて、その間違っている箇所ですが、まずは以下の部分です。
法文なので少々難解ですが、16条を見ると作画監督は著作者として認められてるはずなのです。しかし「前条の規定」、つまり15条で「法人の発意に基づきその法人等の業務に従事する者」という除外条件が書かれています。
15条と16条は「著作者」を誰と考えるかについての規定です。そして、原則として「著作者」は「著作権者」です。そのため、誰を著作者とするかは、誰に著作権が帰属するのかという話と直接的にかかわってきますので、非常に重要です。
しかし、映画については、ちょっと違う規定が存在します。
29条です。
第29条 映画の著作物(第15条第1項、次項又は第3項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権は、その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは、当該映画製作者に帰属する。(以下略)
という具合に、映画についてだけは著作権法上、著作者と著作権者が異なるのが原則形態です。したがって、「著作者」についての規定である15条16条を読んで、15条2項に該当するのか、あるいは16条に該当するのかを見てみても、作画監督に著作権に基づくお金が入る入らないという問題とはちょっと違うわけです。
以上のような誤解があるため、以下の部分も間違っています。
つまり制作会社との契約上、著作権は会社のものとなっていたのだと思われます。そのため、「あしたのジョー」の印税は作画監督にまでは入ってこない。
まず、作画監督は著作権法上、著作権者ではないので、誰と契約しようと自分が持っている著作権というものを譲渡できません(だって著作権を持ってないわけですから)。
さらに、制作会社は著作権を持っていないので、その点でも間違っています。映画の著作権を持っているのは制作会社ではなくて製作会社です。この間違いは、「制作」と「製作」の意味の違いを知らないためだと思われます。
なお余談ですが…
1)読者(どんだけ存在するのかっていうのはさておき笑)のかたに誤解なきよう言っておきますと、監督や作画監督に映画の著作権を認めない現在の著作権法はおかしい、という主張は存在しますが、それはまた別の話です。ここで僕が言っているのは現行著作権法の解釈の話であって、そもそも規定自体の妥当性の話はしていません。
2)僕自身はレッシグマンセーのコピーレフト野郎です。

