2009年05月28日

池田信夫さん、間違ってますよ

池田信夫さんがブログで、google book searchについての文章を書いています。

しかし残念ながら、基本的な事実関係を全くご存知ではない様子。
以下、順に指摘します。

ブック検索を使ってみればわかるが、

この部分でリンクを貼っている「ブック検索」は日本のブック検索。
3〜4月頃から出版各社や文藝家協会が騒いでいるgoogle book searchの件は、米国のgoogle book searchの話で、この二つは全然違います。

そもそも、今回の大騒ぎは、直接的には、アメリカでの米国出版社協会(AAP)と著作者団体(Author Guild)対googleの訴訟において、三者で和解が成立したことに端を発しています。

この和解の効力は米国内で著作権が存在する書籍に及びます。そして日本はベルヌ条約に加盟していますから、ベルヌ条約との併せ技一本で、日本で著作権が存在する書籍は自動的に米国内で著作権が存在することになり、結果的に日本の出版各社等に和解の効力が及びます(ザックリ言うと、ではありますが)。このことで、日本の出版各社等はさわいでるわけです。一方で、今回の件はあくまでも米国内での話です。

これにより、今回の和解によってgoogleが米国内で可能になったオンライン上での書籍利用について、日本の出版社が利害関係のある立場になったわけです。一方で、googleは、日本のブック検索では、同様の行為を行うことはできません。、日本向けのブック検索を見てみたところで、今回の件のことは分かりません。

これは本の一部を「立ち読み」できるだけで、

では、今回の和解によってgoogleが米国内で可能になったオンライン上での書籍利用とは、どういう形態での利用を指すのでしょうかと言いますと、おおよそ以下のような内容です。

1)表示使用(アメリカ国内のPC限定)
  a)アクセス利用:googleが作成するデータベース上から、書籍の閲覧、コピー、プリントアウト等ができる権利を有償・無償で許諾すること。
b)プレビュー利用:書籍の一部を無償で閲覧させること。
  c)スニペット表示:ユーザーが全文検索機能を使用することにより、書籍の一部分のみを閲覧させること。
2)広告利用
  表示使用によって表示される各ページへの広告の掲載。

このうち、a)は書籍の全文を対象にしています。
つまり、まったく一部の立ち読みにとどまる話ではありません。

google book searchの件は、分かりにくさはあるものの、オンライン上でも様々なところで説明・解説が読めます。さしあたって、googleが作成したこのあたりのFAQを一読されると良いかもしれません。

ちなみに、だからといって文藝家協会とかの主張が正しいとか言ってるわけじゃありません。僕はなにせレッシグ大好き人間ですし(笑)。
posted by valisystem at 15:27| 東京 ☔| Comment(63) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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